当時は1つひとつが手作りされていた時計を、工業的に統一された規格で生産することを目指しますが、当時のこと、部品を作り出す機械を生み出すことから始まり、苦労の末出来上がった時計は結局1つづつ時間合わせが必要であったことなどから、資金難により何度となく経営者や社名が変わりました。
そういった苦労のかいあって、ウォルサムはその後アメリカ大統領となったリンカーンにも愛用され、18世紀後半の鉄道用懐中時計の主流を担い、アメリカの最古・最大手の時計メーカーとなりました。
昨今では1971年のアポロ15号の月探索の際、オメガのスピードマスターが壊れたためにウォルサムが使用されたということです。
■ ウォルサムのお勧め
当時の時計のパイオニアとして文字盤・ケース・機械などにさまざまな新しいアイデアを導入していたことから、ウォルサムのアンティーク時計には一味違った、斬新なデザインや工夫が見られるのがウォルサムの特徴です。
鉄道メーカーの主流となった鉄道用の懐中時計はもちろん、高級・婦人用の懐中時計などでもデザイン性の高い時計をたくさん残しています。
また時代的にも懐中時計から腕時計への移行期を経ているため、腕時計としても使える懐中時計といったデザインも残っており、そういった時計を手に入れることができれば時代を感じるアンティークを楽しめること間違いなしです。
100年を経た懐中時計、デザイン性の高い懐中時計、また戦時中の軍用時計など、アンティーク時計としてお楽しみいただくには幅広い選択肢のある非常に趣のあるメーカーだといえるでしょう。
鉄道時計として選ばれていたことから、機械自体の信頼性が高いのもお勧めできる点です。
■ ウォルサムのシリアルナンバー(製造記号)
製造年 | 番号 | 製造年 | 番号 | 製造年 | 番号 |
1858 | 10,000 | 1894 | 6,700,000 | 1930 | 27,100,000 |
1861 | 30,000 | 1897 | 8,100,000 | 1933 | 27,750,000 |
1864 | 110,000 | 1900 | 9,500,000 | 1936 | 29,100,000 |
1867 | 330,000 | 1903 | 12,100,000 | 1939 | 30,050,000 |
1870 | 500,000 | 1906 | 14,700,000 | 1942 | 30,750,000 |
1873 | 680,000 | 1909 | 17,600,000 | 1945 | 32,100,000 |
1876 | 910,000 | 1912 | 18,200,000 | 1947 | 32,750,000 |
1879 | 1,350,000 | 1915 | 20,000,000 | 1949 | 33,500,000 |
1882 | 1,835,000 | 1918 | 21,800,000 | 1951 | 33,600,000 |
1885 | 2,650,000 | 1921 | 23,900,000 | 1953 | 33,800,000 |
1888 | 3,800,000 | 1924 | 24,550,000 | 1955 | 34,450,000 |
1891 | 5,200,000 | 1927 | 26,100,000 | 1957 | 35,000,000 |
※あくまでおおまかな年代・番号です。正確ではない場合がありますのでご注意ください。
■ 現在のウォルサムを知る
ウェブサイト:http://www.waltham.ch/
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