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ベルトのケア

腕時計用のベルトには、おおまかに分けると牛革・クロコダイル等の一般的な革素材と、メタルのがっしりとしたベルトがあるのはご存知の通りです。

ベルトを変えると時計も違って見える・時計のケースを磨くときれいになる、ということを別のトピックで取り上げましたが、実は時計のベルトも同じで、きちんとケアしてあげると見違えるほどきれいになります。

 

 


■ 革ベルトのケア

はじめのうちはとてもきれいな色合い・ピカピカしている革のベルトですが、特に牛革などの素材は使っていると色落ち・剥げ・黒ずみが出てきます。これは革の特性で、使い込んでいくと非常に雰囲気ある良い色合いになります。

ただ月日の経過とともに「良い色合い→古びているだけ」に変わってしまい、買い替えが必要な時もどうしてもやってきます。そんな時、大切な方にもらったものだったり特別なものだと買い換えづらいこともあります。

こんなとき、あくまでベルトを買い換えたくない・お金を払ってでも遊びで試してみたい方にお勧めする方法です。

お近くの家具店・革ソファーを扱うお店で、ソファーの革の色落ちを直すペンを購入してみてください。

もともとは革ソファーの色落ちや剥げを直すための修正ペンですが、このペンが同じ革素材のベルトにも有効で、ベルトの色落ちや剥げた部分にペンで書くように塗ると、色落ちした箇所を塗る・修正することができます。(ただし、ペンとベルトの色が合っていることが条件ですので、必ず試す・本塗り前に見えない・見えにくい箇所でペンの色に合うかどうかテストをしてから試してください。)

また大切なベルトの場合は、同じように革ソファーのケア用品(革を保護するためのクリーム・スプレーなどが売られています)を使って、ベルトを使う前に保護しておくことも有効です。

ただ革のベルトは、どうしても色落ち・へたりが出ますので、ある程度定期的に買い換えていただくほうが良いでしょう。

※革のベルトは水で洗ったりしないでください。縮んだりガサガサになったり革を傷める原因になります。

 

 


■ メタルベルトのケア

革のベルトが汚れや傷が目立つのに比べて、メタル製のベルトはあまり汚れも目立ちませんし、大きな傷が付くこともまれですので、掃除をされたことが無い方がほとんどではないでしょうか?

ただこのメタルベルト、実はとても汚れている・新品と比べないとわからないような細かな傷が付いていることが多いのです。

最近は錆びないステンレス製のものが多く、何年も腕に付けていても錆びたりしないのですが、何年も洗っていないベルトだとベルトの隙間などにびっくりするほどの汚れが付いています。

ほとんどが汗や垢によるものですが、何年も洗っていないと普通の石鹸などでは落ちないケースもあります。

ご家庭で簡単に洗うなら、お勧めの方法としては、クレ556などのさび・汚れ落としなどでスプレーをしてしばらく放置、お湯などに漬けて洗い落としたあと、歯ブラシに歯磨き粉を付けて磨いてみてください。

このまま乾かしても十分にきれいですが、このあとに金属磨き用の布(東急ハンズ・ジュエリーショップなどで売られています)で磨くと新品のようにきれいにピカピカになります。

今まで一度もベルトを掃除したことが無かった方はぜひ一度お試しください。

 

※作業前に時計からベルトを外して行ってください。またベルトによっては錆びるものもありますので、水につける場合はご注意下さい。

また金属製のベルトには金メッキ等薄いメッキがかけられているものもありますので、メッキされているものを金属磨きでこするとメッキがはがれてしまう原因になりますのでご注意ください。

 

 

[ 消えない傷・大きな傷がある場合 ]

メタルベルトの場合で、大きめの傷・擦り傷などが付いてしまった場合は、時計店に持ち込めば研磨してもらえます。

少し料金はかかりますが、研磨をしてもらえば傷も消え新品のようにきれいになります。(深い傷がある場合は、前もって研磨で消せる傷かどうか確認してからお願いするようにしてください。)

※自分でサンドペーパーなどで研磨することもできないことではありませんが、メタルベルトはきれいに光を反射するように独自の特殊加工・模様が施されている場合がありますので、自分で研磨するとただの金属の表面になってしまう・細かな傷がたくさん残ってしまう場合がありますので、あまりお勧めできません。

写真のようにメッキがはがれて地金が見えているものは、研磨では直りません。同じものが買えるようなら買い換えたほうが良いでしょう。(どうしてもという場合は、再度メッキをかけてもらえるお店もありますが、買い換えたほうが値段的にも安いでしょう。)

 

 

 

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イメージ/日本アンティーク時計協会

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