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アンティーク懐中時計のケースについて

アンティークと呼ばれる古い懐中時計の中には、機械とケースのメーカーが合わなかったり、ネジの位置が合っていないものがあります。

良くお問い合わせをいただくのが、「ケースが変えられているようですが、この時計はニセモノですか?」というもの。

アンティーク時計を集めていると、良くない業者やお店・オークションで安く買えるものの中には、部品やケースを「合体させた時計」が存在することは確かです。

それでは、それら全部がニセモノなのでしょうか?

 

 


■ ケース専門業者が存在した


古くは1900年代の始め頃から。

その頃の時計関係の広告を見ていると、「懐中時計のケースを付け替えませんか?」という広告を見かけることがあります。

「え?」とびっくりしませんか?

そうなんです。実はその頃には「ケースを作る業者があって、一般の人がお店でケースを取り替えたり選ぶことができた」のです。

時計の専門書や紹介本には、「ケースが取り替えられている懐中時計はニセモノだ」と書かれていることがありますが、実はそれは勉強不足。なんと普通に時計店でケースを取り替えることができたのです。

その証拠に、その当時のケースメーカーの広告には、「時計店で好きなメーカーのムーブメントを選んで、当社のケースを選んでください。」「結婚式・卒業・記念日に合わせたケースを付けた時計をプレゼントしませんか?」「あなたの時計に合わせたケースを選んでください。お近くの時計店がご相談を承ります。」などという言葉が並んでいます。

 

当時の時計の使用環境などを考えると、ケースが壊れてしまったり傷が入ってしまったりといったことは普通にあったことでしょう。

なんといっても現在では考えられない、「ケースメーカーが新聞・雑誌に広告を掲載するほど、ケースを選んだり交換することに需要があった」のですから、使用による傷などで、かなりの数のケースが入れ替えられた可能性も否定できません。

またケース交換の広告には、純金・彫り込み入りなどこだわったケースの掲載が多く、大切な人のために・家柄が良いから・記念日に贈るから等の理由で「自分のためだけ・この時のために特別に」と豪華なケースに入れ替えたこともたくさんあったことでしょう。

こういった理由のために取り替えられたケースを「ニセモノ」と呼ぶのはあまりにばかげています。純金や価値のあるケースをわざわざオーダーして取り付けられたとしたら、それこそ世界中に1つしかない貴重なもの。ケースそのものだけでも高価なものです。

こういった理由から、「ケースが入れ替えられている」だけでは「必ずニセモノ」だと言えません。

 

 

 


■ 腕時計のケースも交換されていた?!


アンティーク腕時計の中でも、「違うメーカーなのに同じケースが使われている」ことがありませんか?アンティーク時計を集めている方なら気づくこんなこと。

これも実は同じ理由から。ある一定の年代までは懐中時計と同じように「ケースを付け替えることが可能だった」というのが理由の1つで、もう1つの理由は「いくつかの時計メーカーでは、同じケースメーカーのケースを使用していたり、当時の流行の形だったといった理由のために同じようなケースが使われていた」ためです。

 

 

 

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イメージ/日本アンティーク時計協会

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